名古屋駅前のイルミネーション、12月21日。
ほんの一週間ほど前のことなのに、ずっと昔の出来事のような気もする。
”大好きな君に”ツアー、名古屋で迎えた最終日。
「クリスマスの約束2005」を暇さえあればリピートしながら、夏から冬にかけての今年のツアーに、思いを馳せております。
年内に感動のアンコールまでたどり着きたい…ムリっぽい…
小田和正12月21日名古屋レインボーホール、ツアー最終日・1はこちら。
「いつもにも増してだらだらやるコーナー」で、このツアーで初めて聴けて感激した「伝えたいことがあるんだ」。その続きからです。
録音機器は使用しておりません。うろ覚えで正確ではありません。
「黄昏のビギン」
「これ聴いたのはずいぶん昔ですけど、いろいろ思いました。
『こきざみに ふるえてた』こきざみに震えるんだー、ね。」
(「こきざみにふるえてた」がかなりツボだったご様子。)
「woh woh」
この歌を聴いたら、前回、2002年のツアー『Kira Kira』の最終日を思い出さずにはいられませんでした。あの時も名古屋でした。
小田さんはこの歌の途中、涙で歌えなくなり、一面の星空のようなライトの中で、じっとうつむいていたように思います。
このときの、キラキラツアー終了直後の小田さんのコメント。
いろいろあったツアーの最終日、自分の書いた「woh woh」の歌詞が突き刺さってきた。
「確かなことなど今何もないけど、ほんとうにたいせつなことは …」
(「みんなが教えてくれたこと」K.ODA公式BBSから引用)
小田さん自身に突き刺さってきた、という「woh woh」の歌詞。
ほんとうに 大切なことは
君が 教えてくれた
ぐぐぐ、と入り込んで聴いていたら、その部分(2番)は歌いませんでした。うう
「何話そっかな…(ネタ紙をごそごそ)これねー、ツアーが始まった頃に面白いなと思って書いたんですけど、なかなか披露するタイミングがなくて。最後なんでこのネタいきます(拍手)
私は飲食店で食事するのに違和感があるんですよ。で、なんでかっていうと、子供の頃僕は金沢文庫に住んでまして、家が『小田薬局』で。
その隣が雑貨屋さんで、そこにちいちゃん(?)ていうちょっと年上のお兄ちゃんがいたんですよ。よく遊んで、かわいがってもらって。
で、子供だからいつも腹減ってるでしょ、隣のうち遊び行くと、いつもなんか食わしてくれる。いろんなもん食わしてくれるわけですよ。うまくてね。
ところが。ある日突然、そこは雑貨屋から飲食店になったんです!
そうしたら、いつもみたいにモノ食べたら、なんと、
金払わなきゃいけなくなって。(爆笑)
…あれ?って。こないだまでタダで食えたのに、今日からはお金払うんだって。(笑)もちろん行って食べたらお金ちゃんと払いますよ。無銭飲食はしませんでしたけど。
まあそんな体験がトラウマで(笑)飲食店がどうも…」
「昔、70年代の若い頃に作った歌は暗かったです。若い頃っていうのはとにかくいろいろ深刻に考えるんだよね。」
(ここで「ひとりで生きてゆければ」最初だけ弾き語り)
♪君にも 愛にも 疲れてしまい
場内思わずため息。
と、
「君にも愛にも疲れてしまい、ってねえ。言われた方はたまったもんじゃないと思いますが」(爆笑)
「次やる曲も深刻な(真面目な?)歌なのに、笑いの雰囲気になってしまいましたが…」
「生まれ来る子供たちのために」
小田さん、かなり入り込んで歌っていたせいか、演奏を止めてやり直し。
顔を両手で覆います。
もう一度最初から。
ああ。感動です。
「LET IT BE」
「昔コピーしてよく歌っていた頃は、あまり歌詞の意味も考えなかったですけど。今だからこそ、じっくり考えて歌うと、なかなか…ね。
あるがままに。あるがままに。」
(あちこちからの「小田さーん」という声援に)
「ん?俺耳栓(イヤモニ)してっから聞こえません」(笑)
「小田さん、て呼ばれたらどうしたらいいんでしょうね?昔は平気で無視してましたが(笑)最近、やさしくなったから(笑)どうしましょう。
まあ一生懸命歌いますよ。」
「風のようにうたが流れていた」
「さっき久しぶりに明治安田生命のコマーシャル流れたね。(コンサート開始前にスクリーンに流れた)自粛してたですけど。
歌にはいろんな運命があって。この歌にはいろいろありますが、
今日は、スタッフのために歌いたいと思います。」
「たしかなこと」
2番の「自分のこと 大切にして」から、スクリーンにスタッフの顔がひとりひとり映し出される。おそらく仕事中のワンショット。
わたしはスタッフでも何でもない一介のファンに過ぎませんが(当然です)小田さんの歌を聴きながら、スクリーンの中の彼らの姿を見ていたら、涙が止まらなくなりました。
コンサートツアーを観に行く、っていうのはただその場で小田さんが歌って、ファンがそれを聴いてるだけのものじゃない。
ひとりひとりの熱い気持ちがぎゅっと集まって、もっと大きな力が生み出される、奇跡のような時間を共有しに行くのだと。
なんて幸せなことだろうと思いました。
「黄昏のビギン」 作詞:永 六輔 / 作曲:中村八大 より
「woh woh」「ひとりで生きてゆければ」「たしかなこと」
作詞・作曲 / 小田和正 より歌詞一部引用