2014年7月24日付日経、毎日の夕刊(東京版)に「本日 小田日和」東京体育館の記事(紙面)

July25 [Fri], 2014, 7:00

昨日(2014年7月24日)付の日経新聞夕刊、毎日新聞夕刊(東京版)に
小田和正ツアー2014「本日 小田日和」
7月12、13日東京体育館の記事が掲載されています。紙面をご紹介。   


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【2014/7/24 日経夕刊】

(紙面より一部抜粋)

…9月で67歳になるというのに、なんと美しい声だろう。しかも、この年齢にして地声でこんなに高い音域が出せるとは。みずみずしく艶のある声が余韻と余情を与え、歌詞の一語一語が胸に染みこんでくる。その魔法は3時間近くに及んだステージの終幕まで失われることはなかった。

…かつての大ヒット曲が始まっても、客席の温度はさして変わらない。それほど新作の出来がいいのだ。60代も半ばを過ぎて、なお創作面でも現役バリバリというのは、実に画期的といてる。その充実ぶりがステージに華やかな輝きをもたらしていた。

…66歳の心に吹く風が肉声へと変換され、客席の一人ひとりの心の鐘を鳴らす。心技体がそろわなければ、これほどの境地には到達できまい。

(編集委員 吉田俊宏)

【12014/7/24 毎日夕刊】

(紙面より一部抜粋)

…さまざまな事情の中で離ればなれになったり逝ってしまったりした人に向けた思いや生きとし生ける者に対しての愛おしさ。個人的な喜怒哀楽を超えた達観のような願い。今だから伝えたい言葉や聞こえてくる音楽。3年2カ月ぶりの新作アルバム「小田日和」は、まさしくそんな1枚だった。
 小田和正は、”求められる音楽”と”求める音楽”が合致している稀有(けう)な例ではないだろうか。客席に対して「ずっと前から知っている人たちのような気がする」と言ったのも社交辞令には聞こえなかった。
 同じ時代を生きている者どうしの共通の心情。音数を抑えたアレンジが効果的な澄んだハイトーンは健在だ。これまでの彼のどのコンサートよりもしみじみとした穏やかな空気に包まれていたのはアルバムの内容故だろう。

(音楽評論家 田家秀樹)